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本学工学部の福地晴香さん(建築・土木分野4年次)のイラスト画展が
開催されています

足利市内11カ所を会場に開催されている美術・アートの展覧会『CON展 en Ashikaga 2019 わくわくアート、街にひろがれ』で、本学4年次福地晴香さんの「足利市近代化遺産イラスト画展」が協賛イベントとして開催されています。福地さんは、本学と栃木県立足利工業高等学校との『高大連携プログラム』を高校3年生の時に受講し、受講の主題になった近代化遺産を学ぶ中でその魅力に惹かれ、さらに深く探求すべく本学に入学しました。3年次後期の「課題研究」では、足利市内の近代化遺産の現地調査を行うなど積極的に研究活動に取り組み、土木学会関東支部技術研究発表会(前橋工科大学)で発表しました。また、本年9月3日-5日に開催される本年度土木学会全国大会(香川大学幸町キャンパス)でも、今回のイラスト画製作に係る内容で発表致します。

『CON展 en Ashikaga2019 わくわくアート、街にひろがれ』には、福地さんが描いたイラスト画12枚が展示されています。ぜひ足をお運びいただきご高覧頂ければ幸いです。見学いただいた方にはポストカードをプレゼントしています。なお、最終日となる6月8日(土)9日(日)には、福地さんが解説する予定です。

■会場/旧モテギ靴店
■会期/6月1日〜9日

 


足利市近代水道施設群(緑町配水場 配水池・接合井)
■分類:土木
■形式:RC(鉄筋コンクリート)造
■建造年:1930(昭和5)年
■所在地:足利市緑町
安全な飲用水の供給施設として近代水道施設が各地に普及していく中、足利市では東京・函館に次いで全国で3番目、昭和初期に開設された。配水池・接合井とも重厚なゼツェッション風の意匠。配水池上部の芝生による緑化は足利公園の景観に呼応し、閑静な時空間が漂う。


足利市近代水道施設群(緑町配水場 水道山記念館)
■分類:土木
■形式:木造平屋建
■建造年:1930(昭和5)年
■所在地:足利市緑町
緑町配水場の管理事務所として建造された美しい洋館。『昭和九年陸軍特別大演習』の折の昭和天皇行幸に際し、その御座所として増築された。昭和天皇が使用された椅子等の調度品も展示されている。赤茶色のフランス瓦に三角ドーマー窓が載る。昭和60年に『近代水道100選』に選定された。


足利市近代水道施設群(今福浄水場ポンプ室)
■分類:土木
■形式:RC造
■建造年:1930(昭和5)年
■所在地:足利市今福町
渡良瀬川左岸の堤防近傍に建造された浄水場。渡良瀬川の伏流水を集め、滅菌し処理した浄水を緑町配水場に揚げる一連の施設。陸屋根に立ち上げたパラペットやアーチ窓の装飾が、緑町配水場と同様にゼツェッション風建築物の優美な風情を醸し出している。


木村浅七工場事務所棟
■分類:産業
■形式:石造2階建
■建造年:1911(明治44)年
■所在地:足利市助戸仲町
県下有数の近代織物工場の事務所棟。木骨石造による洋風建築物。大谷石で組積された外壁の上に漆喰が施されている。装飾的なドーマー窓やバラ紋様を模した通風口などが優美。内部には、当時の足利の織物輸出の隆盛を示す資料等が展示されている。


木村浅七工場棟
■分類:産業
■形式:木造平屋建
■建造年:1892(明治25)年
■所在地:足利市助戸仲町
足利市内で最も古い大規模織物工場の一つ。最盛期には県下で最大規模を誇ったとされる。伝統的な土蔵造りの外壁面とは対照的に、内部には洋式トラス構造の小屋組が連なる。そのため、柱のない広い空間が生まれ、スイス製ルーチー力織機など往時の最新大型機械が導入された。


足利模範撚糸工場
■分類:産業
■形式:石造平屋建
■建造年:1903(明治36)年
■所在地:足利市田中町
輸出絹織物振興を目的に、明治35年に国策により建造された模範工場。全国6ヶ所の内、現存するのは唯一。現在はスポーツクラブとして活用されている。大谷石造りの洋風工場で、平成11年に国登録有形文化財となった。


足利織物株式会社
■分類:産業
■形式:レンガ造2階建
■建造年:1913~1919(大正2~8)年
■所在地:足利市福居町
市内に現存する唯一のレンガ造大規模工場。赤レンガ造りの外壁と木骨による内部軸組の6連鋸屋根工場。第二次世界大戦時に空襲による被災防護のため施された迷彩模様のグラデーションが、時代の趨勢を物語る。平成11年に国登録有形文化財。


私立足利盲学校
■分類:教育・文化
■形式:木造2階建
■建造年:1931(昭和6)年
■所在地:足利市相生町
足利市に現存する唯一の木造2階建校舎で、横一文字型・片廊下型の学校建築物。身体の不自由な人たちのための学校建築として県内最初期の貴重な建物。


国鉄足利駅舎
■分類:交通・通信
■形式:木造平屋(一部2階)
■建造年:1933(昭和8)年
■所在地:足利市伊勢町
織物輸送は河川舟運から鉄道へ。足利を主力とする両毛機業地の産業鉄道として開業した両毛鉄道の主要駅として明治21年に開業した。昭和8年に全線改築が行われ、現在の建物となる。その後、線内駅舎が更新される中、往時の駅舎として唯一現存する貴重な建物。


中橋
■分類:交通・通信
■形式:鋼ブレースドリブタイドアーチ橋
■建造年:1936(昭和11)年
■所在地:足利市通2丁目
東武鉄道足利市駅と旧市街を結ぶ足利の玄関口に架けられた壮麗な3連ブレースドリブタイドアーチ橋。ブレースドリブタイドアーチは都市の入口に相応しい構造形式として全国各地に架けられたが、現存するのは10橋のみ。夜の川面に浮かぶ緑の3連アーチはことさら優美である。


渡良瀬橋
■分類:交通・通信
■形式:鋼ワーレントラス橋
■建造年:1934(昭和9)年
■所在地:足利市通4丁目
近世から近代前期にかけて、足利は織物の町として栄えた。渡良瀬橋はその生業を支えた橋。初代の橋は、渡良瀬川北部(河北地区)の織元と南部(河南地区)の賃機を繋ぐ橋として建造された。現橋は三代目となる。足利初の永久橋。


旧須花隧道
■分類:交通・通信
■形式:大正トンネル…レンガ造(石ポータル) 明治トンネル…素掘り
■建造年:大正トンネル…1917(大正6)年  明治トンネル…1898(明治22)年
■所在地:足利市名草中町
足利と隣町田沼を結ぶ須花峠。田沼の農閑余業として織られた反物の輸送のためトンネルが築造された。明治トンネルは人力による素掘り。大正期には二代目となるレンガ造。現道は三代目RC造で、その両サイドに初代と二代目が並存している。