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 2020年6月17日、本学工学部電気電子分野山下幸三准教授が、一般財団法人WNI気象文化創造センターの「第10回気象文化大賞」を受賞しました。

 同賞は気象文化を広めるため、草の根で実践されている気象活動に関して従来の発想にとらわれない知恵を幅広く結集し、広げてゆくものです。気象の減災・自助・共助、経済的利用、環境問題等への対応における実用的な気象研究・活動について、新たなる研究・活動計画、または革新的な成果をあげた個人および団体のこれからの発展を願い「気象文化大賞」として表彰し、研究・活動について助成するものです。

 受賞テーマは「雷雲の充放電監視を目的とした地上静電界計測網の拡充」です。これまで山下准教授らは、雷雲内部に生じる静電気の検出を可能とするセンサー(以下、雷雲センサー)の独自開発に取り組んできました。2019年夏季には足利市周辺に計8点の雷雲センサーを展開し、雷雲内部での静電気の生成(充電)と雷の発生(放電)の詳細監視に成功しました。今後は観測網の拡充し、観測イベントの積み増しにより、雷雲内部の充電・放電の監視技術の確立を目指します。

 本学が位置する北関東は、国内有数の発雷地帯であり、雷被害も多い地域です。雷雲内部の充放電監視を基礎とし、将来的には雷害低減を可能とする発雷予測技術の確立につなげていく予定です。